TSAロック式スーツケースを使用する場合の注意点
TSAロックという、アメリカ国土安全保障省が認定した、スーツケースなどの錠前システムをご存知でしょうか。911以降米国では、出入国者の保安検査を非常に厳しく行なうようになりました。スーツケースに関しては、X線検査による不審物チェックを行い、疑わしいとされたものは漏れなく開披し直接目視を行います。一般のスーツケースに関しても、抜き打ちで開封検査が行われますので、特に疑われるようなものを持ち込んでいなくても、開封される可能性は常にあるということです。この様な検査を行なうため、米国TSAは米国領内に持ち込まれる預け入れ荷物に一切施錠を行わないように求めており、もし施錠されていた場合は錠前を壊して検査を行なうとしています。このような背景から考案されたのがTSAロックです。TSAロックであれば検査担当係官が合鍵を保持しているため、スーツケースを壊されないというメリットがあるのです。
TSAロックを採用した錠前関連商品
ただしこのルールはアメリカだけのもので、アメリカ以外への渡航には関係ありません。しかし日本人渡航数が最も多い国がアメリカであるという背景からか、近年国内で販売されているスーツケースはTSAロックを採用したものが非常に多くなっています。またスーツケース以外にも、キャリーバッグ、南京錠、ワイヤーロック、ダイヤル錠、スーツケースベルトなどでも、TSAロックを組み込んだ製品が製造・販売されています。
一般に合鍵が流出したTSAロック
現在TSAロックには、TSA001~011のバリエーションがあるのですが、2015年にTSA001~006の写真がネット上に流出し、3Dプリンタにより合鍵が作成されてしまいました。このため現在は、TSAロック自体がむしろ危険な錠前となってしまい、北米系航空会社を使用しないのであれば、あまり利用が推奨されるものではありません。頻繁にアメリカ領への渡航を行なう場合は致し方ありませんが、それほど頻度が高くないのであれば、TSA非採用のスーツケースを購入されることをお薦めします。弊社では通常のスーツケースを購入し、アメリカ渡航時はスーツケース鍵を施錠せず、TSAタイプのスーツケースベルトを使用する形をお薦めしています。もし新しくスーツケースを購入されるのであれば、目下のところ通常のロックシステムのスーツケースを購入し、米国領へ向かう時だけ補助錠で対応するのが最善の選択肢と言えます。TSAロックのスーツケースが開かなくなった時は、鍵のプロにお任せください。弊社フリーダイヤルまでお電話頂ければ、最短5分でスタッフを手配し、何処へでもお伺いいたします。365日年中無休で日本全国対応ですのでお気軽にご連絡ください。